出前館の配達員はアルバイトではなく、個人事業主です。報酬から税金が引かれていないので、条件に当てはまる人は自分で確定申告をします。
私は2019年から配達を続けていて、申告も毎年自分でやってきました。判定に使う数字、実際に経費へ入れているもの、始める前に出した書類を、体験したままの形でまとめます。2026年に出す分から基礎控除が変わっているので、そこも最新にしました。
この記事を書いた人

レクター
フードデリバリー専門ブロガー / YouTuber / ライター
2019年からUber Eatsなどの配達を開始。今も走り続けながら、実体験をもとに発信しています。
| 配達歴 | 2019年〜現在 |
|---|---|
| 配達件数 | 3,000件以上 |
| YouTube | 登録者 約6,000人・動画400本以上 |
| 掲載実績 | ライブドアニュースほか |
まだ登録していない人は、出前館配達員の登録方法・始め方 に必要書類と審査の流れをまとめています。
出前館の配達員は「個人事業主」|違いは税金の払い方だけ
出前館に雇われるのではなく、1件ごとに配達を請け負う形です。給与という扱いにならないので、税金の計算も自分の担当になります。
アルバイトと出前館の配達員は、ここが違う
アルバイト(雇用)
- 税金
- 給与から天引き
- 年末の精算
- 会社が年末調整をする
- 働き方
- シフトと時給が決まる
出前館の配達員(業務委託)
- 税金
- 自分で計算して納める
- 年末の精算
- 確定申告で自分が精算
- 働き方
- いつ稼働するかは自由
出前館には過去にアルバイトの形態もありましたが、現在は廃止されています。いまの配達員は全員が業務委託です。

時給で働く感覚のまま始めると、翌年の3月であわてます。私も初年度は領収書をほとんど残していませんでした。
確定申告が必要かどうかは、この2つの数字だけで決まります
まず自分がどちらのタイプかを決めてください。見る数字が変わります。
どちらのタイプかで判断する
配達がメインの収入
(学生・専業・主婦など)
- 見る数字
- 1年間の合計所得
- 申告が必要になるライン
- 合計所得132万円以下なら95万円超
会社員の副業として配達
- 見る数字
- 給与以外の所得
- 申告が必要になるライン
- 20万円超
所得は「1年間の収入 − 1年間の経費」です。収入50万円・経費5万円なら、所得は45万円になります。
2026年に出す分から、基礎控除の金額が上がりました
以前の目安は「所得48万円」でした。令和7年度の税制改正で見直され、令和7年分(2026年に提出する分)からは金額が変わっています。
| 合計所得金額 | 基礎控除額 |
|---|---|
| 132万円以下 | 95万円 |
| 132万円超〜336万円以下 | 88万円令和9年分以後は58万円 |
| 336万円超〜489万円以下 | 68万円令和9年分以後は58万円 |
| 489万円超〜655万円以下 | 63万円令和9年分以後は58万円 |
| 655万円超〜2,350万円以下 | 58万円 |
配達の収入しかない学生や専業の人なら、年間の所得95万円までは所得税がかかりません。48万円という古い数字だけで判断すると、間違えます。
所得税の基礎控除は上がりましたが、住民税の基礎控除は43万円のまま据え置きです(令和8年度分)。所得税がかからない金額でも、住民税は発生することがあります。金額が小さくても、お住まいの市区町村へ申告してください。
自分の税額を計算してみる|確定申告シミュレーター
売上と経費を入れると、所得税と住民税の目安が出ます。青色申告にすると年間でいくら変わるのかも、その場で確認できます。
確定申告シミュレーター
配達の売上と経費から、所得税・住民税の目安と、青色申告で減る額を出します。
1数字を入れる
働き方
配達の年間売上 (振込された報酬の合計)
年間の経費 (通信費・車両費・バッグなど)
スマホ代や自転車の整備費は、配達に使った割合ぶんだけ経費にできます。
申告のしかた
65万円控除は、複式簿記で記帳してe-Taxで提出した場合の金額です。
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私が出前館の経費に入れている4つのもの【自転車配達の実例】
経費が増えれば所得が減り、納める税金も減ります。私が実際に計上しているのは次の4つです。
私が実際に経費へ入れているもの
スマホ代・通信費プライベートでも使うので、稼働している時間の割合で按分します。
自転車の購入費・整備費タイヤ交換、チェーン交換、パンク修理。レシートは必ず残しています。
配達グッズ配達バッグ、スマホホルダー、モバイルバッテリー。買い替えの回数が意外と多い項目です。
会計ソフト代・保険代配達を続けるために払っている固定費なので、毎年そのまま計上します。
自転車だと経費はそこまで多くなりません。ガソリン代も駐車場代もかからないためです。バイクや軽貨物なら車両費や燃料費が乗るので、経費の額はもっと大きくなります。

按分の割合は、あとから聞かれても説明できる根拠が大事だと思っています。私は稼働時間を基準にしました。
出前館を始める前にやる手続きは3つだけ
WEB登録のほかに私がやったのは、この3つです。他社のデリバリーや別の事業ですでに済ませているなら、あらためて出す必要はありません。
3つの手続きと、それぞれの期限
開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)期限は事業開始から1か月以内。過ぎても提出はでき、罰則もありません。
青色申告承認申請書1月1日〜15日に開業ならその年の3月15日まで。1月16日以降なら開業から2か月以内。過ぎるとその年は青色申告ができません。
会計ソフトの用意銀行口座を連携しておけば、出前館からの振込も自動で取り込まれます。
書類の2つはどちらもe-Taxで提出しました。マイナンバーカードとスマホがあれば、税務署へ行かずに終わります。
2枚の書き方は項目ごとに手順をまとめてあるので、実際に書くときは 開業届や青色申告承認申請書の書き方 を開きながら進めてください。出前館でもそのまま同じ書き方で通ります。
青色申告にすると特別控除が使えます。控除額は提出のしかたで変わるので、そこだけ先に見てください。
| 控除額 | 主な条件 |
|---|---|
| 65万円 | 複式簿記で記帳し、期限内にe-Taxで申告する(または優良な電子帳簿を保存する) |
| 55万円 | 複式簿記で記帳し、貸借対照表と損益計算書を付けて期限内に提出する |
| 10万円 | 上の条件に当てはまらない青色申告者 |
私はe-Taxなので65万円の控除です。紙で郵送していたら55万円だったので、この差はかなり大きく感じました。
会計ソフトは「freee」を今も使い続けています
簿記3級に落ちた私でも、freeeで自力で申告できています
いずれも税抜。カード登録なしで試せます(出典:freee公式「個人事業主向け料金プラン」)。決め手はスマホだけで操作が完結すること。解約は[設定]→[プラン・お支払い設定]→[お支払い停止手続きに進む]で終わり、電話は要りません。
確定申告そのものの流れは、私のYouTubeでも解説しています。手を動かす前にこちらを見ておくと、全体像がつかみやすいはずです。
ブログ側でも freeeの使い方を実際に利用している私が解説 で手順を画像つきで追えます。
自分でやる? 税理士に任せる?
迷うのはこの2択だと思います。分かれ目は「売上の大きさ」と「時間をお金で買うかどうか」です。
自分でやる(会計ソフト)私はこっち
- 年間の費用
- 約1.2万円freeeスターターの年払い(税抜)
- 手間
- 口座を連携すれば記帳はほぼ自動。申告書の作成は自分で進めます初年度だけ時間がかかる
- 向いている人
- 配達がメインで、経費の種類が少ない人数字が苦手でも問題なし
- 使うもの
- freee会計30日間は無料で試せます
税理士に任せる
- 年間の費用
- 7〜8万円〜年商500万円未満の目安。500万〜1,000万円なら10万円〜
- 手間
- 資料を渡せば終わります。時間をお金で買う選択です記帳代行を付けるとさらに加算
- 向いている人
- 売上が大きい人、配達以外にも事業がある人不動産や株の所得がある人も
- 探すなら
- 税理士ドットコムメアドと電話番号だけで無料相談できます
30日間は無料。カード登録も要りません
インボイスは登録していません|免税事業者のままの理由
登録は義務ではなく、自分で選べます。私は登録せず、免税事業者のまま配達を続けています。
- 消費税の申告は不要
- 売上1,000万円以下なら免税
- 手間はこれまでと変わらない
- 消費税の申告が毎年必要
- 売上が少なくても納税義務が出る
- 記帳と申告の作業が増える
確定申告をしないと、上乗せされる税金はここまで増えます
気づくのが遅いほど割合が上がる仕組みです。上から順に軽い順に並べました。
調査の通知が来る前に、自分で申告したいちばん軽い。気づいたらすぐ動くのが正解
通知のあと、調査を受ける前に申告した50万円超は15%/300万円超は25%
調査を受けてから申告した50万円超は20%/300万円超は30%
隠したり、事実をいつわったりした重加算税。ここまで来ると別次元
出前館の報酬は銀行振込なので、記録はきちんと残ります。放置するより、気づいた時点で自分から申告するほうが確実に安く済みます。
まとめ:先に3つ済ませておけば、毎年の申告はラクになります
申告が要るかは2つの数字で判断配達がメインなら合計所得と基礎控除、副業なら給与以外の所得20万円。
基礎控除は令和7年分から変わった合計所得132万円以下なら95万円。48万円という古い数字で判断しない。
住民税の申告は所得税とは別基礎控除は43万円のまま。所得税がかからなくても申告する。
先に出すのは開業届と青色申告承認申請書e-Taxで申告すれば特別控除は65万円になる。
これから始める人は、出前館配達員の登録方法・始め方 を先に読んでおくと、開業届を出すタイミングもつかみやすくなります。
最後に、ケース別の早見表を置いておきます。自分の行を見れば、やることが決まります。
| あなたのケース | 所得税の確定申告 | 住民税の申告 | やること |
|---|---|---|---|
| 配達がメイン年間の所得95万円まで | 不要 | 必要市区町村へ | 売上と経費の記録を残す開業届を出しておくと翌年ラク |
| 配達がメイン年間の所得95万円超 | 必要 | 不要確定申告で完了する | 会計ソフトで自分で進める開業届+青色で65万円控除 |
| 会社員の副業給与以外の所得20万円まで | 不要 | 必要市区町村へ | 売上と経費の記録を残す開業届は任意 |
| 会社員の副業給与以外の所得20万円超 | 必要 | 不要確定申告で完了する | 会計ソフトで自分で進める開業届+青色を出す |
| 売上が大きい配達以外にも事業がある | 必要 | 不要確定申告で完了する | 税理士への相談も検討する開業届+青色を出す |
記録を残すところから始めるなら、freee会計 は30日間無料で試せます。合わなければ解約すればいいので、確定申告の時期が来る前に一度触っておくと安心です。
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実際に配達している私が書いた記事から答えています。金額や条件は時期で変わるので、最終的な確認は各社の公式ページでお願いします。
















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